小泉岩苔とはどんな人物だったのか?
「七代目弥右衛門」の小泉岩苔
2025年9月29日から放送が始まるNHKの朝ドラ「ばけばけ」の主人公・松野トキ(福地美晴/髙石あかり)のモデルとなった小泉セツと血のつながった実の祖父は、小泉岩苔(こいずみがんたい)です。
小泉家(朝ドラ「ばけばけ」の雨清水家のモデル)では代々の当主は「弥右衛門」を名乗り、岩苔はその七代目に当たります。「岩苔(がんたい)」という名前は、その七代目弥右衛門が隠居した後に名乗った名前です。
その七代目弥右衛門の跡を継いで、八代目弥右衛門を名乗って小泉家の家督を継いだのが、小泉セツの実父である小泉湊です。
小泉セツの先祖は出雲国造・千家家にも行きつく
小泉岩苔は、出雲松江藩で代々、250石を食み番頭(ばんがしら。戦時には数十人の士分を指揮する隊長格)を務める家柄であった乙部家からきた婿養子で、義理の父にあたる「六代目弥右衛門」こと小泉真種(こいずみまたね)の娘と結婚しました。
さらに小泉真種の妻は、出雲大社に仕える出雲国造(いずもこくそう)である千家家(せんげけ)の一族、千家俊信(せんげとしざね)の次女・清です。
つまり朝ドラ「ばけばけ」の主人公・松野トキのモデルとなった小泉セツの先祖について、父・小泉湊、祖父・小泉岩苔、曽祖父・小泉真種と系譜をたどっていくと、今なお出雲大社に仕える神官の家である千家家にまで行きあたることを意味します。
小泉岩苔の名前は稲垣巌の名付けの由来にも
さらに小泉セツの祖父にあたる小泉岩苔の名前は、小泉八雲・セツ夫妻の次男である稲垣巌(いながきいわお)の名前の由来ともなっています。
小泉八雲・セツ夫妻の長男である小泉一雄の著作である「父小泉八雲」によると、巌という名前は当時の陸軍元帥であった大山巌と、「苔むす岩(つまり小泉岩苔のこと)」を意味する「巌」の2つから来ていると説明しています。
朝ドラ 「ばけばけ」の松野勘右衛門について
なお朝ドラ「ばけばけ」では、松野トキの祖父として小日向文世さんが演じる松野勘右衛門が登場します。
この松野勘右衛門のモデルは、小泉セツの実の祖父にあたる小泉岩苔ではなく、養祖父にあたる稲垣万右衛門(いながきまんえもん)がモデルであると考えられます。
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