朝ドラ「風、薫る」で新潟編から登場する、中村倫也さん演じる柳生藤次(やぎゅうとうじ)のモデルは公式には発表されていません。
しかしNHK公式サイトによると、
・新潟でりんと直美が出会う患者
・2人の大きな壁
・「社会全体の利益」という視点をもたらす
と紹介されています。
これらのことから柳生藤次は
・公衆衛生
・地方医療
・コレラ・赤痢などの感染症対策
といった「風、薫る」後半のテーマと関わる人物として描かれる可能性があります。
本記事では柳生藤次の人物像やモデル候補、今後の役割について考察します。
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結論|柳生藤次は「社会全体の利益」を象徴する人物かもしれない
・現時点で特定モデルは不明
・新潟でりんと直美が出会う患者として登場
・「社会全体の利益」という視点を持つ人物
・感染症や公衆衛生のテーマと関わる可能性
・りんや直美の価値観を揺さぶる存在になるかもしれない
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柳生藤次とは誰?
中村倫也さんが演じる新キャラクター
朝ドラ「風、薫る」の柳生藤次は、中村倫也さんが演じる新キャラクターです。
NHK公式サイトによると、新潟でりんと直美が出会う患者であり、後に2人の大きな壁となる人物として紹介されています。
りんと直美の「壁」になる人物
興味深いのは、柳生藤次が単なる患者ではなく、「壁」と表現されていることです。
通常であれば患者は看護される側ですが、柳生は2人の価値観や考え方に大きな影響を与える人物として描かれるのかもしれません。
「社会全体の利益」という視点
「風、薫る」に柳生藤次役として出演される中村倫也さんは、自身の役柄について、
「社会全体の利益」という視点をもたらす存在
と説明しています。
このことから柳生は個人の事情だけでなく、地域社会や公衆衛生など、より大きな視点から物事を考える人物として登場する可能性があります。
柳生藤次のモデルはいる?
現時点で特定モデルは不明
現在のところNHKは柳生藤次のモデルを公表していません。
また大関和さんの伝記である「明治のナイチンゲール 大関和物語」や「大風のように生きて: 日本最初の看護婦大関和物語」を読んでも、朝ドラ「風、薫る」の柳生藤次に直接対応すると考えられる人物は確認されていません。
実在人物を合成した可能性
NHKの朝ドラでは複数の実在人物を組み合わせて創作キャラクターが作られることがあります。
柳生藤次も特定の人物ではなく、複数の人物や出来事を参考に創作された可能性があります。
完全な創作人物の可能性もある
一方で柳生藤次は、「風、薫る」後半のテーマを描くために創作された人物である可能性もあります。
現時点ではモデルを断定することは難しいでしょう。
柳生藤次は何を象徴する人物なのか
社会全体の利益を考える人物?
りんや直美は、目の前の患者を助けたいという思いで看護に取り組んでいます。
しかし柳生は「社会全体の利益」を重視する人物として描かれる可能性があります。
その場合、
・個人の患者
・目の前の命
と、
・地域社会
・公衆衛生
・社会全体の利益
との間で価値観の衝突が生まれるのかもしれません。
感染症対策と関わる可能性
りんのモデル・大関和さんが知命堂病院で働いていた時代、新潟県ではコレラや赤痢、腸チフスなどの感染症対策が、公衆衛生上の重要な政策課題となっていました。
実際、朝ドラ「風、薫る」の原案となった「明治のナイチンゲール 大関和物語」でも、赤痢患者の看護や感染症予防活動について多くの記述が見られます。
そのため柳生藤次も、公衆衛生や感染症対策という後半の大きなテーマと関わる人物として描かれる可能性があります。
柳生藤次のモデルは後藤新平?
後藤新平とはどんな人物だったのか
後藤新平(1857-1929年)は医師出身の医系技官で、明治時代半ばには内務省衛生局長として日本の医療行政を統括した人物です。
内務省衛生局とは現在の厚生労働省医政局・健康局・医薬食品局(厚生労働省PDFファイル)などに相当する部署で、後藤新平は日清戦争(1894年7月1895年4月)の帰還兵に対する検疫や防疫に関する業務を担当した経験があります。
大関和や鈴木雅とも接点があった
1896(明治29)年ごろ、大関和さんは、悪質な派出看護婦会や無資格の看護婦が派出看護を行う問題について、後藤新平に陳情し、取り締まりの強化を求めています。
しかし当時の内務省衛生局は、医師法に関する利害調整や医薬分業に関する問題など多数の懸案事項を抱えており、
「取り締まりは3年待ってほしい」
と後藤が大関和さんに回答したと伝えられています。
ところが後藤新平の回答に対し大関和さんは、
「3年では遅い。その間に看護業界全体が悪い噂で共倒れする」
と涙ながらに訴えたという逸話が残されています。
ただしモデルと断定はできない
もっとも、現時点で柳生藤次のモデルが後藤新平だとする根拠はありません。
柳生は患者として登場する人物として紹介されており、明治時代の内務官僚だった後藤新平とは立場も異なります。
ただし、
・社会全体の利益
・公衆衛生
・感染症対策
という発想は、後藤新平を連想させる部分があるのも事実でしょう。
柳生藤次はなぜ「壁」になるのか
りんの壁になる可能性
りんは患者一人ひとりと向き合う看護を大切にしてきました。
柳生は、その考え方とは異なる価値観を持つことで、りんの成長を促す存在になるのかもしれません。
直美の壁になる可能性
興味深いのは、柳生が直美にとっても壁になると説明されていることです。
直美のモデル・鈴木雅さんは新潟ではなく東京で派出看護婦会を経営していました。
そのため柳生は新潟だけに関わる人物ではなく、看護そのものの在り方について2人に問いを投げかける存在なのかもしれません。
敵ではなく価値観の対立相手かもしれない
NHKは柳生を悪役とは説明していません。
むしろ、
・患者中心の看護
・社会全体の利益
という異なる価値観を提示する人物として描かれる可能性があります。
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参考文献
今回の記事は以下の書籍を参考文献としています。なお「明治のナイチンゲール 大関和物語」は朝ドラ「風、薫る」の原案となっています。
- 吉瀬智子 連続テレビ小説 風、薫る Part1 NHKドラマ・ガイド NHK出版
- 亀山美知子 大風のように生きて: 日本最初の看護婦大関和物語 ドメス出版
- 田中ひかる 明治のナイチンゲール 大関和物語 (中公文庫)
- 宮田茂子 《新装版》「大関和」を通して見た日本の近代看護【真説】国家的セクハラを受けた職業集団 星湖舎
