記事の要約
風、薫る 島田健次郎(シマケン)のネタバレと史実まとめ
- 朝ドラ「風、薫る」の島田健次郎(シマケン)(佐野晶哉)のモデル・鄭永慶は大関和(一ノ瀬りんのモデル)さんに「鹿鳴館慈善バザー(婦人慈善市)」に行ってみるよう勧めたとされている(「明治のナイチンゲール 大関和物語」より)
- 鄭永慶は1888(明治21)年に日本で最初の喫茶店「可否茶館(かひーちゃかん)」を開業
- 1895(明治28)年にアメリカのシアトルで死去。
鄭永慶の史実とエピソード
大関和に鹿鳴館慈善バザーに行くことを勧めた鄭永慶
朝ドラ「風、薫る」の原案となった「明治のナイチンゲール 大関和物語」によると、鄭永慶は英語塾に入門して3年にになる大関和さんに対して、「鹿鳴館」で習得した英語の語学力を試してくるよう勧めてくれます。
1884(明治18)年6月12日から14日までの3日間、外国との不平等条約を解消する目的で建設された鹿鳴館において開催される「鹿鳴館慈善バザー(婦人慈善市)」では、皇族や政府高官の上流階級の人たちだけでなく、外国人も多数来客し、英語通訳が必要なることが見込まれていたからです。
「さあ、どうだか。とりあえず和さんは、鹿鳴館で英語を試してくるといい。もうそろそろ英語塾に通い出してから三年になるだろう?」
「英語は何とかなると思いますが、どんな支度をしていけばいいのか…」
「支度? いつもの着物で十分だよ。人間まで張りぼてになる必要はない」
そう言うと、永慶はにっこり笑って去っていった。
一方、この記事を書くにあたって参考とした文献で、大関和さんの伝記小説である「大風のように生きて: 日本最初の看護婦大関和物語」では、「鹿鳴館時代」の大関和さんについて動向が明らかではないと指摘。
東京へ出てからの和の消息は詳細にはわからないが、洋装姿の写真が残されており、鹿鳴館時代の当時、和もまた社交界にも姿をみせることがあったのであろう。
大関和さんは植村正久(「風、薫る」の吉江善作のモデル)の弟・植村正度が経営する「正美英学塾」に通ったことについては、どちらの文献においても共通して記述されています。
大関和さんが語学力を試す意味で「鹿鳴館慈善バザー」に行くことになったのは、「明治のナイチンゲール 大関和物語」だけが記しています。
日本で最初の喫茶店「可否茶館」の開業
鄭永慶は妻の寿子を22才の若さで亡くし、さらに後妻に入った寿子の妹も22才で亡くすと言う不幸に見舞われます。2人の妻の死をきっかけに鄭永慶は勤めていた大蔵省を退職。
1888(明治21)年、長年の夢であった「可否茶館(かひーちゃかん)」を開業します。
『可否茶館』について永慶は、弟にこう語っている。
「いまにごらんよ、あんなろくでもない鹿鳴館が栄えるもんか。いかに大きな社交殿堂といっても、国民のために何の役に立つというんだ。なんでもかんでも、うわべばかりの毛唐の真似をしても、ほんとうの西洋文化のよさを識ってはいないのだ(中略)あの鹿鳴館でランチキ騒ぎをしている大半の連中は、テンデ、西欧の文明文化なんてものはわかってないではないか。僕が建てた『可否茶館』のほうが、どのくらい世の中の人の憩いの場所になるかしれんよ(『珈琲 ものがたり』)」
「可否茶館」は庶民や学生が本物の西洋文化を味わいながら交流を図るサロンでした。
1階ではビリヤードやトランプが備えられた遊戯室、新聞や雑誌、和洋書が備えられた図書室、シャワー室などが配置され、2階ではコーヒーやパン・カステラなどの飲食品を提供。
「可否茶館」は日本最初の喫茶店であったとも言えるでしょう。
鄭永慶の最期
しかし短命に終わった「鹿鳴館」と同じく、営業も長続きはしませんでした。
「可否茶館」では新聞・雑誌などが好きなだけ読めるだけあって、帝国大学(現在の東京大学)の学生たちの間で人気を博しましたが、収益の源泉であるコーヒーを飲まずに帰る客が続出。
その後、鄭永慶は起死回生を期して、相場に手を出すもあえなく失敗。「西村鶴吉」と言う偽名を使ってアメリカに密航し皿洗いの仕事をしますが、渡航先のシアトルで1895(明治28)年に客死します。
風、薫る 全話あらすじと最終回までのネタバレ
風、薫る 全話あらすじ
朝ドラ「風、薫る」のあらすじ全話まとめ・登場人物とキャスト・モデル人物・相関図を知りたい方は、下記の記事が参考になるでしょう。
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風、薫る 島田健次郎 モデル 関連記事と参考文献
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風、薫る 島田健次郎 モデル 参考文献
なお今回の記事を作成するにあたって、下記の文献を参考にしています。これらのうち「明治のナイチンゲール 大関和物語」はNHKの朝ドラ「風、薫る」の原案となっている本です。
