朝ドラ「ブラッサム」で三宅弘城さんが演じる木村正吾(きむらしょうご)。
木村正吾は、木村保(金子大地)の母・木村照子(山田真歩)の従兄にあたり、札幌の銀行に勤める実直な人物です。
主人公・葉野珠(石橋静河)が北海道で暮らすことになる北海道編で登場し、珠が作家としての道を切り開く最初の転機に関わります。
木村正吾はドラマオリジナルの架空人物ですが、史実をたどると、珠のモデルである宇野千代(1897~1996年)が「分家の伯父」と呼んでいた札幌在住の親族を主なモデルにしている可能性があります。
ただし、「札幌の銀行員」という設定は、宇野千代の2番目の夫・藤村忠が北海道拓殖銀行札幌支店に勤務した史実を取り入れたものとも考えられます。
この記事では、木村正吾の役どころやモデルと考えられる宇野千代の伯父、藤村忠との共通点などを詳しく解説します。
▼要点まとめ
・木村正吾(三宅弘城)は木村保(金子大地)の母・木村照子(山田真歩)の従兄
・札幌の銀行に勤める実直な人物
・妻は杉田かおるさんが演じる木村浪江
・珠(石橋静河)が作家への道を切り開く北海道編で登場
・モデルは宇野千代が「分家の伯父」と呼んだ北海道在住の親族が有力
・「札幌の銀行員」という設定には藤村忠の史実が反映されている可能性がある
・木村正吾を演じるのは三宅弘城さん
→ 青年期の葉野珠(石橋静河)とは?
→ ブラッサム 木村保(金子大地)とは?
→ ブラッサム 木村照子(山田真歩)とは?
→ ブラッサム 木村浪江(杉田かおる)とは?
→ 宇野千代とは
→ 藤村忠とは?宇野千代の2番目の夫
結論|木村正吾とは?
木村正吾(三宅弘城)は、朝ドラ「ブラッサム」の北海道編に登場する木村家の親戚です。
主人公・葉野珠(石橋静河)の従兄・木村保(金子大地)の母である木村照子(山田真歩)とは、従兄妹の関係にあります。
現時点でNHKは木村正吾のモデルを公表していません。
しかし、宇野千代(1897~1996年)の札幌時代をたどると、北海道で事業に成功していた「宇野家の分家の伯父」が登場します。
1920(大正9)年、宇野千代が2番目の夫・藤村忠と共に札幌へ移住した際には、最初にこの伯父の邸宅へ半月ほど身を寄せていました。
この「北海道で生活基盤を築いている親族」という立場は、木村正吾とよく似ています。
一方、「宇野千代の伯父」が銀行員だったとする記録はありません。
「札幌の銀行員」という正吾の設定は、北海道拓殖銀行札幌支店に勤務した藤村忠の史実を取り入れた可能性があります。
そのため木村正吾は、「宇野千代の伯父」を人物造形の中心としながら、藤村忠などの史実も組み合わせて再構成されたキャラクターと考えられます。
→ 青年期の葉野珠(石橋静河)とは?
→ ブラッサム 木村保(金子大地)とは?
→ ブラッサム 木村照子(山田真歩)とは?
→ ブラッサム 木村浪江(杉田かおる)とは?
→ 宇野千代とは
→ 藤村忠とは?宇野千代の2番目の夫
木村正吾の役どころ
木村保の母・照子の従兄
木村正吾は木村家の親戚で、木村保の母・照子の従兄にあたります。
NHKでは、
「木村家の親戚。保の母・照子の従兄で、札幌の銀行に勤める実直な人物。」
と紹介されています。
珠にとっては夫・保を通じてつながる親族であり、北海道編で珠夫妻と関わる人物として登場します。
→ ブラッサム 木村保(金子大地)とは?
→ ブラッサム 木村照子(山田真歩)とは?
札幌の銀行に勤める実直な人物
正吾は札幌の銀行に勤務しています。
NHKは銀行名までは明らかにしていません。
一方、主人公・葉野珠のモデルとなった宇野千代の夫・藤村忠は、東京帝国大学法学部(現在の東京大学法学部)を卒業した後、北海道拓殖銀行に就職し、札幌支店に赴任しました。
そのため「札幌の銀行員」という設定には、藤村忠の史実が取り入れられている可能性があります。
妻・木村浪江と北海道編に登場
木村正吾の妻が、杉田かおるさん演じる木村浪江です。
NHKは浪江について、
「銀行員である夫・正吾を支える良妻賢母の女性。」
と紹介しています。
さらにNHKは正吾・浪江夫妻を、「主人公・葉野珠が作家としての道を切り開くきっかけとなる北海道で出会う夫婦」と位置づけています。
珠にとって、正吾・浪江夫妻との出会いは、北海道での新生活だけでなく、その後の作家人生にも影響することになりそうです。
→ ブラッサム 木村浪江(杉田かおる)とは?
珠の作家人生の転機に関わる
宇野千代にとっても札幌時代は、作家人生の出発点となった重要な時期です。
宇野千代は札幌で暮らしていた1921(大正10)年、小説「脂粉の顔」を時事新報の懸賞小説に応募し、一等に選ばれました。
その後、本格的に文学の世界へ進んでいきます。
ドラマでも北海道での生活や正吾・浪江夫妻との出会いを通じて、珠が「ものを書く」ことへ向かっていくと考えられます。
木村正吾を演じる三宅弘城さん
ブラッサム 木村正吾役 三宅弘城
木村正吾を演じるのは俳優の三宅弘城さんです。
NHK連続テレビ小説への出演は「あさが来た」「おむすび」に続く出演となります。
映画やテレビドラマ、舞台などで幅広く活躍しています。
三宅弘城さん コメント
三宅弘城さんは「ブラッサム」への出演について、
「石橋静河さん演ずる珠さんにとって、おそらく最初の転機とも言えるとても重要な北海道編に参加させていただきました。」
とコメントしています。
この言葉からも、北海道編が珠の人生における重要な転換点になることが分かります。
また、
「夫婦役の杉田かおるさんとも息ピッタリで楽しい撮影でした。」
とも語っています。
正吾と浪江の夫婦が北海道へやってくる珠と保にどのように関わり、珠が作家を目指すきっかけを作るのかにも注目です。
木村正吾のモデルは宇野千代の伯父か
木村正吾は「ブラッサム」のオリジナルキャラクターであり、現時点でNHKはモデルを公表していません。
しかし、宇野千代の札幌時代をたどると、木村正吾に近い立場の人物として、北海道で事業に成功した宇野家の「分家の伯父」が登場します。
特に注目したいのは、宇野千代夫妻が札幌へ移住した直後、実際にこの伯父の邸宅へ身を寄せていたことです。
→ 宇野千代の年表
共通点① 北海道で成功した宇野家の親族
「宇野千代全集 第12巻」に収録されている年譜によると、1920(大正9)年3月、夫・藤村忠は東京帝国大学法学部を卒業し、北海道拓殖銀行に就職し、札幌支店に赴任したと記録されています。
同年9月、宇野千代は藤村忠とともに任地の札幌へ移ります。
札幌へ到着した千代夫妻が最初に身を寄せたのが、北海道で成功していた「分家の伯父」の邸宅でした。
年譜では、この伯父の邸宅は札幌の南三条にあったとされています。
木村正吾も北海道・札幌で暮らす木村家の親戚です。
ドラマでは「保の母・照子の従兄」と設定されていますが、「北海道で生活基盤を築いている親族」という立場は、宇野千代の伯父と共通しています。
共通点②北海道へ移住する珠と関わる親族
宇野千代と藤村忠は札幌へ到着すると、分家の伯父の邸宅に半月ほど寄寓しました。
その後、南一条通りの裏手で間借り生活を始め、さらに北一条東一丁目十二番地に古い家を購入して転居しています。
つまり宇野千代にとって、この伯父は単に「北海道に住んでいた親戚」ではありません。
見知らぬ土地だった札幌へ移住した直後、夫妻を最初に受け入れた親族でした。
「ブラッサム」の木村正吾も、珠と保が暮らすことになる北海道編で登場します。
今後、珠が札幌へ移住した際、正吾・浪江夫妻が二人を迎える展開となれば、宇野千代夫妻が分家の伯父の邸宅に寄寓した史実との共通点はさらに強まります。
共通点③ 北海道で生活基盤を築いている
「宇野千代全集 第12巻」の年譜では、この伯父について「北海道で成功した分家の伯父」と記されています。
つまり、宇野千代夫妻が北海道へ移住する以前から、北海道で一定の生活基盤を築いていました。
木村正吾も札幌の銀行に勤めています。
職業は異なるものの、北海道へやってくる主人公夫妻より先に札幌で生活基盤を築いている親族という立場は共通しています。
「札幌の銀行員」は藤村忠の史実か
一方、木村正吾と宇野千代の伯父には大きな違いがあります。
それは職業についてです。
伯父は北海道で事業に成功
「宇野千代全集 第12巻」の年譜では、伯父について「北海道で成功した分家の伯父」と記されています。
具体的な事業内容までは年譜に書かれていません。
一方、「生きて行く私」では、北海道で新聞事業を手掛けた人物として描かれています。
この2つの著作を読む限り、「宇野千代の伯父」という人物が、札幌で銀行員として働いていたとする記録は確認できません。
そのため「札幌の銀行に勤める」という木村正吾の職業は、伯父とは別の人物の史実を取り入れた可能性があります。
藤村忠は北海道拓殖銀行札幌支店に勤務
そこで注目したいのが、宇野千代の夫・藤村忠です。
「宇野千代全集 第12巻」の年譜によると、藤村忠は1920(大正9)年3月、東京帝国大学法学部を卒業すると、北海道拓殖銀行札幌支店に就職しました。
同年9月、宇野千代も藤村忠とともに札幌へ移っています。
つまり史実では、
・北海道で成功し、千代夫妻を最初に迎えた親族 → 分家の伯父
・札幌の銀行に勤務 → 藤村忠
という二人の人物が存在します。
木村正吾には、この二つの史実が組み合わされているのかもしれません。
伯父と藤村忠の要素を組み合わせた人物か
木村正吾の設定と史実を比較すると、次のようになります。
| 木村正吾の設定 | 史実で近い人物 |
|---|---|
| 木村家の親戚 | 宇野家の分家の伯父 |
| 北海道・札幌で暮らす | 分家の伯父・藤村忠 |
| 北海道へ来る珠夫妻と関わる | 分家の伯父 |
| 札幌の銀行員 | 藤村忠 |
| 妻とともに珠の転機に関わる | 分家の伯父夫妻の可能性 |
このことから、木村正吾は「宇野千代の伯父をそのままモデルにした人物」というより、「分家の伯父」を人物造形の中心としながら、藤村忠の「北海道拓殖銀行札幌支店勤務」という経歴を組み合わせた人物と考えることができるでしょう。
今後の放送で、珠と保が正吾・浪江夫妻の家に一時的に身を寄せる場面が描かれるのかにも注目です。
よくある質問(FAQ)
Q. 木村正吾とはどんな人物ですか?
A. 木村正吾は、朝ドラ「ブラッサム」の北海道編に登場する木村家の親戚です。木村保の母・照子の従兄で、札幌の銀行に勤める実直な人物です。
Q. 木村正吾のモデルは誰ですか?
A. NHKはモデルを公表していませんが、宇野千代が「伯父」と呼んでいた北海道在住の親族が有力です。宇野千代夫妻は札幌へ移住した直後、この伯父の邸宅に半月ほど身を寄せていました。
Q. なぜ木村正吾は銀行員なのですか?
A. 「札幌の銀行員」という設定には、宇野千代の夫・藤村忠の史実が取り入れられた可能性があります。藤村忠は1920年に北海道拓殖銀行札幌支店へ就職しました。
Q. 木村正吾を演じる俳優は誰ですか?
A. 木村正吾を演じるのは三宅弘城さんです。「あさが来た」「おむすび」に続く朝ドラ出演となります。
Q. 木村正吾の妻は誰ですか?
A. 木村正吾の妻は木村浪江です。杉田かおるさんが演じ、NHKでは銀行員の夫・正吾を支える「良妻賢母の女性」と紹介されています。
まとめ
木村正吾は、朝ドラ「ブラッサム」の北海道編に登場する木村家の親戚です。
木村保の母・照子の従兄で、札幌の銀行に勤める実直な人物として、妻・浪江とともに珠の人生の転機に関わります。
現時点でNHKは木村正吾のモデルを公表していません。
しかし、
・北海道で暮らす親族である
・主人公夫妻より先に北海道で生活基盤を築いている
・北海道へ移住した珠夫妻と関わる
といった設定から、宇野千代が「伯父」と呼んだ北海道在住の親族を主なモデルにしている可能性があります。
史実では、宇野千代と藤村忠が1920年に札幌へ移住すると、最初に北海道で成功した分家の伯父の邸宅へ半月ほど身を寄せました。
一方、「札幌の銀行員」という設定は伯父の史実とは異なり、北海道拓殖銀行札幌支店に勤務した藤村忠の経歴と一致します。
そのため木村正吾は、宇野千代の伯父を人物造形の中心としながら、藤村忠などの史実も取り入れて再構成されたキャラクターと考えられます。
今後の放送では、正吾・浪江夫妻が珠と保の北海道生活にどのように関わり、珠が作家を目指すきっかけをどのように作るのかにも注目です。
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木村照子は木村正吾と従兄弟の関係にあり、木村保の母です。
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参考文献
今回の記事は以下の書籍を参考としています。
- 宇野千代・小林庸浩 宇野千代 女の一生 新潮社
- 宇野千代 生きて行く私 (角川文庫)
- 工藤美代子 愛して生きて-宇野千代伝 (中公文庫 く 16-9)
- 宇野千代 宇野千代全集 第12巻 随筆 中央公論新社
