朝ドラ「ブラッサム」の主人公・葉野珠(石橋静河)のモデルとなった宇野千代には、異母の弟4人と妹1人がいました。
その中で唯一の妹だったのが、9才年下の宇野勝子(うのかつこ、のちの七原勝子)です。
宇野勝子は、若い頃に上京して宇野千代と同居したほか、戦後には宇野千代が勝子を頼って暮らすなど、生涯を通じて姉妹として深い絆で結ばれていました。
この記事では、宇野千代の妹・宇野勝子(七原勝子)とはどのような人物だったのか、宇野千代との姉妹関係や残されているエピソードについて史実をもとに紹介します。
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結論|宇野勝子は宇野千代と生涯親しく支え合った唯一の妹
宇野勝子について簡単にまとめると次のようになります。
- 宇野千代の9才年下の妹
- 父・宇野俊次と継母・宇野リュウの長女
- 宇野千代にとって唯一の妹
- 若い頃に上京して宇野千代と同居
- 戦後も宇野千代と生活を共にした
- 「スタイル社」倒産後には宇野千代を自宅へ迎え入れた
- 結婚後は七原勝子となる
- 朝ドラ「ブラッサム」の葉野俊子のモデルと考えられる
宇野勝子は、宇野千代にとって唯一の妹でした。
若い頃は勝子が姉を頼って上京し、晩年には宇野千代が妹を頼って暮らすなど、人生のさまざまな節目で互いを支え合った姉妹だったことが、自伝や随筆からもうかがえます。
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宇野勝子とは
宇野千代の9才年下の妹
宇野勝子(1906年6月4日生まれ)は、宇野千代の9才年下の妹です。
父・宇野俊次と継母・宇野リュウとの間に生まれた長女で、宇野千代にとって唯一の妹でした。
結婚後は七原姓となり「七原勝子」とも呼ばれています。
「ブラッサム」葉野俊子のモデル
朝ドラ「ブラッサム」では、伊東蒼さん演じる葉野俊子(はのとしこ)が主人公・葉野珠の妹として登場します。
NHKは葉野俊子について、
葉野家の次女。工場勤めで家計を支え、珠を慕い、その生き方に感化されていく。
と紹介しています。
正式なモデルは公表されていませんが、
- 主人公唯一の妹
- 姉を慕う人物
という設定から、宇野勝子をモデルにした人物である可能性が高いと考えられます。
宇野勝子と宇野千代 戦前・戦時中の姉妹関係
宇野千代と尾崎士郎の新婚生活に同居
1927(昭和2)年ごろ、女学校を卒業した勝子は上京。
当時、宇野千代は3人目の夫である尾崎士郎との結婚生活を送り、東京府荏原郡馬込村(現在の東京都大田区)で暮らしていました。
勝子はこの馬込村にあった宇野千代の家で生活を始め、尾崎士郎の母とともに暮らしたことが「生きて行く私」に記されています。
宇野千代にとって勝子は、唯一の妹であると同時に、東京で生活を共にする家族でもありました。
宇野千代と北原武夫の結婚生活でも同居
また太平洋戦争が終わった直後にも勝子は宇野千代と同居しています。
このとき宇野千代は4回目の結婚相手である北原武夫と、疎開先の栃木県壬生村から上京。
このとき勝子は宇野千代が馬込村に建てた洋館で住まいを共にすることになります。
宇野勝子と宇野千代 戦後の姉妹関係
次は宇野千代が妹・勝子を頼った
妹の勝子は若い頃、姉の宇野千代を頼って同居することが何度かありました。
しかし戦後はその逆のパターン、つまり宇野千代さんが勝子さんの家に転がり込むこともあったようです。
1959(昭和34)年、宇野千代さんが経営していた「スタイル社」が資金難に陥り倒産。この頃、歌舞伎座の近くの木挽町にあった宇野千代さんの家は他人の手に渡ります。
木挽町の家が人でに渡って、私たちは青山にある妹の家の一間を借りて、引っ越して行きました。極く僅かな身の廻りの荷物を積んだ車が先きに行き、そのあとから私たちは家を出ましたが、いま出て来たわが家を振り返ろうとしなかったそのときの心境は、乾き果てたものでした。
宇野千代 宇野千代全集 第12巻 随筆 中央公論新社 「私の文学的回想記」204ページ
若い頃は勝子が姉を頼り、晩年には宇野千代が妹を頼る。
互いを支え合う姉妹の関係は、生涯変わることがありませんでした。
勝子の養子・純夫は宇野千代にとって孫のような存在
勝子には養子となった七原純夫がおり、宇野千代は義理の甥にあたる純夫を実の孫のようにかわいがっていました。
宇野千代に実子はいませんでしたが、純夫との交流は晩年まで続き、家族として深い絆で結ばれていたことが知られています。
仲の良い姉妹は継母・宇野リュウの子育てによる
宇野千代と5人の弟妹たちは、生涯を通じて非常に仲が良かったことで知られています。
その背景には、継母・宇野リュウの子育てがありました。
例えば宇野リュウは、近所からおはぎや饅頭などをもらうと、
「姉さまがお戻りてから分けて上げるけえ」
宇野 千代. 生きて行く私 (角川文庫) (Function). Kindle Edition. No. 99
と言って、宇野千代が帰宅するまで実子たちにも食べさせませんでした。
宇野千代は、この子育てを
「芝居などで見る継子いじめの反対」
宇野 千代. 生きて行く私 (角川文庫) (Function). Kindle Edition. No. 99
と表現しています。
こうした家庭環境の中で育った薫たちは、自然と宇野千代のことを「姉様」と呼んで慕うようになり、兄弟姉妹の強い絆が築かれました。
よくある質問(FAQ)
Q. 宇野勝子とは誰ですか?
A. 宇野勝子(のちの七原勝子)は、宇野千代の9才年下の妹です。
父・宇野俊次と継母・宇野リュウとの間に生まれた唯一の妹です。
Q. 七原勝子とは誰ですか?
A. 宇野勝子が結婚後に名乗った名前です。
そのため、「宇野勝子」と「七原勝子」は同じ人物です。
Q. 宇野勝子と宇野千代の仲は良かったのですか?
A. はい。
若い頃には宇野千代の家で同居し、戦後や「スタイル社」倒産後には宇野千代が勝子の家へ移り住むなど、生涯にわたり支え合う姉妹でした。
Q. 宇野勝子は異母妹ですか?
A. はい。
実母・宇野トモの死後、父・宇野俊次と継母・宇野リュウとの間に生まれた異母妹です。
Q. 「ブラッサム」の葉野俊子のモデルは宇野勝子ですか?
A. NHKは正式には公表していません。
ただし、主人公唯一の妹という設定や役柄から、宇野勝子をモデルにした人物である可能性が高いと考えられます。
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宇野リュウは宇野薫にとって実母に当たりますが、宇野千代にとっては継母にあたります。
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参考文献
今回の記事は以下の書籍を参考としています。
